辞めたいけど辞められない葛藤の狭間で
コロナの影響で前職(外資系航空会社)を解雇になってから、おそらくまだ心の傷は完全には癒えていなくて、どこかでいつも「なんで私が」ってどこにぶつけたらいいかもわからない怒りを抱えて、本帰国後の3か月を過ごしてきたんだと思います。
新しい仕事は、先輩から頂いたご縁で日本からリモートワークができる企業から業務を受託する形で、フリーランスになりました。初めての完全在宅勤務は良いことも悪いことももちろんあります。
「ひとは『無いものねだり』だから、家で働けてお給与も悪くないお仕事を辞めたら後悔するかもしれないよ?」って助言をもらったりして、自分でもたくさん悩みました。まずなんでこんなに辞めたいんだろう?その疑問を最初にクリアにすることに決めました。
孤独な職場環境 -在宅勤務のデメリット-
一般的な「フリーランス」と言われる方は、やはりプロジェクトベースの成果報酬型が多いのかなと思いますが、私の場合は国をまたいだ契約のため正社員雇用ではなく業務委託の形を取っていますが、実質働き方は正社員と何ら変わらず、朝10時~夜7時まで(休憩1時間)の勤務時間。自宅で働くので自由な職場環境とも言えますが、オフィスでの仕事を在宅で行っている国内企業と変わらないので、働き方に自由はありません。
上司ひとりとたまに通話をする程度で、誰かと接することもなく朝からお昼になり、夜が来ます。自分自身インドア派なのもあって、お休みはゆっくり家で過ごしたい派ですが、この孤独な勤務生活をこの先何年も続けていくイメージはどうしても持てませんでした。
見えないプレッシャーとの戦い
新卒で客室乗務員として採用され、実務の経験は全くないところから、フリーランスとして働いていた企業ではいきなり役職が付きました。
地元でもし新卒入社したなら、数年は頂けないお給与を初月から頂いて、自分なりに「給与分働きたい」「まだ見合っていない」といつしか自分を追い込むようになっていきます。上司は本当にやさしい人でした。「プレッシャーを感じなくていい、できればラッキーくらいに思っているから」と声をかけてくださるほどです。
そんな上司の下でも、自分で作り出した大きなプレッシャーに心が押しつぶされそうになって、自分の能力の低さに呆れ、自信を喪失していくことになります。私は精神面的にあまり強いほうではありません。周りからの評価、そしてなにより自分が今の自分をどう評価するかで、メンタルヘルスが崩れる傾向にあります。
仕事の様子を監視されているわけでも、クライエントと会議しているところを確認されたりすることもありません。営業をしていなくても「しました」と報告すれば、成果報酬の契約でもないので固定給でお給与も頂けます。自分自身に全て委ねられたとき、私はやはり目に見える結果として給与分の成果を、報酬の対価として作りたかったのだと思います。それが本当に難しいことだといくら諭されても、自分の能力の低さのせいだという考えは変えられませんでした。そして、年数を積み重ねて経験値を上げ成果を出すという選択も、数年後に明確な目標を持った私には選べませんでした。要するに「うまく立ち回る」ことができない性格なんですね。
ココロもカラダも健康に生きていきたい
自分の得意な業界・好きな職種に就くのがなぜいいのかというと、私の場合ではメンタルヘルスに影響を受けにくいというのが理由に上がります。
職場でメンタルを病む場合、大きく分けて「業務自体が嫌な場合」と「人間関係に問題がある場合」のふたつに分かれると思いますが(あくまで個人の見解です)、私は人間関係の問題にはある程度耐性が強いほうだと思います。これはもう慣れですね(笑)自慢できたことではないですが、この点でメンタルを病んだことは少ないように感じます。(※ないわけではありません)
一方、向いていないと感じる短期のアルバイトをしていた時に、契約終了を待ち望んで出勤していた頃と似た感覚が、フリーランス業務にはありました。でも、この契約には申し出がない限り契約の終了はありませんので、終わりがない。今週を乗り切ってもまた来週が来る…。そして、アルバイトの頃にはなかった責任が社会人には付きまといます。その思いがやがて身体にも赤信号を出すようになりました。
突然の39度の高熱、結果は腎盂腎炎という診断でした。留学時や就活時期などにもストレスが原因で膀胱炎を慢性的に発症していたのですが、この腎盂腎炎という病気はそれらをはるかに超えて辛かったです。高熱で息苦しさの中、腰部に激痛を感じ、手足にはしびれを伴った不快感で睡眠を妨げられます。また、生理も1か月半以上来ておらず、これが決意のきっかけになりました。
辞める、と決めてからは早いもので、数日後には退職の受理をしていただけました。最後まで上司には本当にやさしく接していただき感謝しています。人間関係は良好でも、やはり自分には向いていないと感じる業務に心を蝕まれてしまうのはとてももったいないと思うのです。まだまだ20代、夢のための資金集めであってもココロとカラダは健康で働いていきたい。
辞めたいけど辞められない理由には、やっぱり両親の存在もありました。新卒1年目で解雇されて、転職先も数か月で退職したら、お母さんやお父さんが周りの人たちになんて思われるだろう。悲しませちゃうかもしれない。そう思って、「辞めたい」と毎日母に言いつつも辞められない、そんな日々でした。
だけど両親はいつも強い味方だから、やめたと事後報告しても案外あっさりでしたね。父は私の新たなスタートにわくわくが止まらないみたいで、一緒に準備を手伝ってくれています。楽しく、健康に、資金をためて、帰ってくるね。
変わらない夢
地元でのカフェ経営は私の変わらない夢です。二階住居のカフェで、裏手には平屋を建て、おじいちゃんやおばあちゃんとも近くで暮らせるように。大切な人達とみんなで一緒に楽しく暮らしたい。このブログで近い将来カフェについて書けるようになるのを楽しみにしています。
気合を入れて、また頑張るぞ。